会長挨拶

テーマ「痛み治療の中庸（ちゅうよう）を目指す」

第５回関西支部学術集会は、2024年10月26日(土)にピアザ淡海 (滋賀県立県民交流センター)にて開催させていただくことになりました。日本ペインクリニック学会関西支部は、1983年に設立された関西ペインクリニック学会を前身としており、53回の歴史と伝統ある本会の会長を務めさせていただくことは大変光栄であり，このような機会を与えてくださいました会員の先生方、そして日々支えてくださる皆様に、あらためて御礼申し上げます。
ペインクリニックは、従来の薬物療法やインターベンショナル治療に加えて、慢性痛に対する心理療法や運動療法、代替医療など多岐にわたるようになり、私たちペインクリニシャンは、常に、“患者にとってより最適でバランスの良い治療は何か”を考える能力が求められるようになってきました。そこで、本会のテーマは、“痛み治療の中庸（ちゅうよう）を目指す”といたしました。中庸とは、儒教のことばで、“偏りがない、過不足なく調和が取れている状態である”　ことを意味します。痛みをもたらす要因を俯瞰的な視点で捉えた上で、様々な痛みの治療の特性を生かして患者のQOLを高めるバランスの良い治療を行って診療の質を高めていくことを目指して、各種講演、シンポジウム、ハンズオンセミナーならびに一般演題発表などの準備を進めております。また、会場は、滋賀県のシンボルである琵琶湖の眺望に定評のある施設ですので、ご参加の先生方の心身の中庸のひとときにもなれば幸いです。遠方の先生方にも是非ご参加いただきたく、一部プログラムのオンデマンド配信も準備させていただきました。

日常業務に多忙な日々をお過ごしのことと存じますが、実りある学術集会となるよう鋭意準備を進めて参りますので、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。

2024年2月吉日